帰宅中、後ろの席に座る彼は、高速道路で不思議なモノを見てしまうです。
それは奇妙な標識。・・・いや、標識にその時は見えたのですが。
「高速道路に標識?」
再び前方に同じモノが現れました。
・・・それが標識では無い事にすぐに気付き恐怖しました。
着物を着た女の子が、高速道路の壁の上に立っていたのです。小さな女の子が。
稲川氏がソレが子供であると気付くと同時に、その女の子は「ぶぁ~」と膨らみ、物凄い勢いで車の中を突き抜けて行きました。
稲川氏は突然の出来事に、声ひとつあげる事ができませんでした。
しかし不思議な事に、それを見たのは、いや、気付いたのは彼だけだったのです。
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