階段を十段ほど上がると、建物でその下が駐車場になっていてその駐車場も隣と並んでいる。
隣は角地だからその駐車場がやや広く普通自動車と軽自動車を並んで、ぎりぎり停められる程度の広さ。
隣は年配の夫婦で、2000ccクラスの車を一台常時停めて、来客時に無理やり普通自動車を停めるので
乗り降りの際に、人間は隣との境が色レンガだけで平面なので、我が家の敷地に常に足を踏み入れていた。
嫌だなと思っていたが、昼間は主人が乗って行って駐車場は空いているので
あんまり目くじら立ててもと思って、苦情は言って無かった。
それがいけなかったのか、主人の両親が遊びに来てくれている日に、主人が帰って来て
「隣の来客の車、今日はでかいぞ。俺が停めたらもう数センチしか空いてない。
あれじゃあ人間は乗れないから、後からどかせとか言って来るかも。」と言っていた。
折角両親が来ていたが、主人は晩酌を我慢して隣が言ってくるのを、待っていたが
音沙汰が無いので皆で寝てしまった。
夜中の二時ごろに呼び鈴を、何度も何度も押す音で目が覚めた。
インターホンで見ると、若い感じのにいちゃんが「邪魔なんですけどぉ。ドア開けらないッス。
こんなとこに停めたら迷惑なんッスよぉ。」
と喚いていた。あわてて主人を呼びに行っている間にドア前まで来てどんどん叩いて
「おらおら!早くしろよぉ!出ていけねぇジャンかぁ!」
と騒ぎだ出した。声からするとどうも数人いるみたいだった。
玄関前の植木鉢をひっくり返し、外に置いてある子供の自転車に蹴りつけているのが
玄関の小窓から見えた。
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