190 :RINFONE Ⅴ:2006/05/13(土) 14:05:48 ID:d6nOfoGU0
水曜日。通勤帰りに、今度は俺からメールした。
『ちゃんと寝たか?その他もろもろ、あ~だこ~だ…』
すると、
『昨日はちゃんと寝たよ!今から帰って続きが楽しみ』と返事が返ってきた。
そして夜の11時くらいだったか。俺がPS2に夢中になっていると、写メールが来た。
『鷹が出来たよ~!ほんとリアル。これ造った人マジ天才じゃない?』
写メールを開くと、翼を広げた鷹の形をしたリンフォンが移してあった。
素人の俺から見ても精巧な造りだ。今にも羽ばたきそうな鷹がそこにいた。
もちろん、玩具だしある程度は凸凹しているのだが。それでも良く出来ていた。
『スゲー、後は魚のみじゃん。でも夢中になりすぎずにゆっくり造れよな~』と返信し、やがて眠った。
木曜の夜。俺が風呂を上がると、携帯が鳴った。彼女だ。
『ユウくん、さっき電話した?』
「いいや。どうした?」
『5分ほど前から、30秒感覚くらいで着信くるの。
通話押しても、何か街の雑踏のザワザワみたいな、大勢の話し声みたいなのが聞こえて、すぐ切れるの。
着信見たら、普通は番号表示されるか、『非通知』か、『公衆』とか出るよね?
でもその着信見たら、『彼方(かなた)』って出るの。こんなの登録もしてないのに。気持ち悪くて』
「そうか…そっち行ったほうがいいか?」
『いや、今日は電源切って寝る』
「そっか、ま、何かの混線じゃない?あぁ、所でリンフォンどうなった?魚は」
『あぁ、あれもうすぐ出来るよ、終わったらユウくんにも貸してあげようか』
「うん、楽しみにしてるよ」
次のページへ続く
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