
体を動かして忘れようとした。
夜ランニングしてる時、同じ制服の奴と仲良く歩いてる後姿を見かけることは度々あった。
俺は遠くから彼女の後姿を見ていることしかできなかった。
能年は大学に行かず事務職に就いたようだった。
結局満足の行く記録は残せないまま最後の大会も終わり鬱々とした大学受験の時期になった。
この時期になると、周りは彼氏ができたやら、彼女と別れたやら忙しそうだった。
能年はまだあの彼氏と付き合っているんだろうか、俺はそんなことばかり考えていた。
大学でも根暗な俺に友達は出来なかった。
講義を受けて飯食ってバイトの日々が続いた。
もともと物欲が無かったので気がついたら貯金は50万近く貯まっていた。
大学時代はバイトして旅行に行っての繰り返しに変わった。
ソロ充と言われるとそうだったのかもしれない。旅行は楽しかった。
でもいつも心の何処かで能年のことを気にかけていた。
大学にいるカップルを恨めしそうにみていることしか出来ず、残ったのは虚無感だけだった。
この頃になるといよいよ両親がいい加減に彼女は出来ないのかと心配し始めた。
でも、俺は上の空だった。
家に籠ってゲームをして過ごした。
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