847 :841 ◆O2uqqje66g :03/04/18 15:16
初秋で外は結構明るかったのに、家の中は薄暗いと言うよりほとんど真っ暗でした。
俺の持ってきたキーホルダーの豆球が頼りです。探検ムードは盛り上がるばかり。
「うわ!」
突然、ある部屋の入り口で、先行していた友達が後ろに飛び退きました。
恐る恐る中を覗くと、部屋の真ん中に人影が立っていました。
俺らとタメぐらいの子供が、懐中電灯を持ってこっちをジーッと見ています。
白っぽい服を着た、見慣れない顔の女の子でした。
「お前、誰や?」
友達が聞きました。でも返事はありません。
「なにしてるんや」
今度は俺です。
「探検」
その子がポツリと言いました。
「何時ここに入ったんや?」
また友達が聞きましたが、女の子はそれを無視して、
「ここはまだ入り口なの。でもこの奥に・・・」と、そこで言葉を切り、部屋の奥にあるドアを指さしました。
「一緒に行きましょう」
それを聞いた友達は、その扉に向かって突き進んで行きます。
俺は気味が悪かったけど、仕方なくあとに続きました。
女の子が俺の後ろからついてくる気配がしました。
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