849 :841 ◆O2uqqje66g :03/04/18 15:17
ドアを開けると、机と椅子が置いてあるだけの書斎みたいな部屋でした。
別に変わった感じはしません。
「なんも無い、フツーの部屋やな」
友達が言いました。
「残念~」
突然、女の子が妙に明るい声を出し、俺はなぜかゾクっとしました。
「ここのアイテムは私がゲットしましたぁ~」
そんな風に言って、ポケットから写真を何枚か取りだしました。
「なんやそれ?」
「壁に貼ってあったの」
そう言って見せてくれた写真は、おっさんが何人か写ってる写真でした。
ただ、どの写真も背景がべったりと黒一色に塗りつぶされていて、それが不気味でした。
「うふふふ・・おかしな写真よねッ」
女の子の妙に明るいノリも気になります。
「次はこっちよ」
俺たちは、女の子に引っ張られる形で家の中をうろつきました。
どの部屋もほとんど真っ暗なんで、俺の小さいライトで届く範囲しか見えません。
女の子はなぜか懐中電灯を点けようとしない。
それでも目が慣れてくると、なんとなく様子がわかるようになってきました。
なんて事のない、普通の部屋ばっかりでした。
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