
865 :841つづき ◆O2uqqje66g:03/04/18 15:36
廃屋であったことについて、俺が覚えているのはここまでです。
あとは、家に帰るのが遅くなって、親にひどく叱られたことぐらい。
多少の脚色はありますが(セリフとか言い回しとかね)、95%くらいは本当にあった出来事です。
こうやって整理してみると、改めて気付いた事があります。
それは、記憶がかなりいい加減だなってことです。
何というか、アンバランスで『いびつ』なんですよね。
カギの掛かったドアや、女の子に見せてもらった数枚の写真。
そういうディテールは、細かいところまではっきり覚えているんですけど、家の中の様子なんかは曖昧な記憶しかない。
ただ、感触っていうか感情っていうか、怖いとか、気持ち悪いとか、そういう記憶が残っているだけなんです。
廊下の突き当たりの部屋に関しても、黒い部屋だっていう印象ばかりが強くて、
中がどうなっていたのかは、殆ど覚えていない。
部屋に写真があったのは見てるけど、どんな写真なのかはわからないんです。
ドアを開ける前のイヤな予感だったり、足を掴まれた時の感触だったり、
そういう自分の感じた事は、昨日の事のように蘇るんですけどね。
例外は、押入の中の光景と、耳元の低い声、振り向いた時の友達の表情。
特に友達の顔は、目に焼き付いて離れない位ハッキリと覚えていたんです。
ところが、あのあと友達がどうなったのかは覚えていない。
だから、気になって調べようと思ったんですよ。それが3日前の話です。
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