小さい頃によく怒られたおじさん(イト子父)の禿げた頭に真っ赤に血が上っていく顔を思い浮かべながら、
「おじさんごめんなさいごめんなさいごめんなさい。」とお経のようにつぶやいた。
「ん? なに? 聞こえないよ?」
「なんでもないです、お茶頂きます。」
ちゃぶ台をはさんで向かいに座り、急須を扱う指先に見とれていた。
下半身はちゃぶ台の影で見えなくなったが、胸の谷間はしっかりと見えている。
参考書を開きながら、ついつい盗み見てしまっていた。
「あ、そうだ、リンゴ食べる?」
一瞬、何を言ってるのか解らなかった。
「リンゴ、田舎出るときに買って持ってきたの、おやつ代わりに」
俺のほうにお尻を向け四つんばいになってスーツケースを開くイト子。
黒いパンツが丸見えになっているのに気づいているのかこいつ。
参考書を読もうとしているのに、全く字を目が追えない。
うろたえて目を閉じると、黒いパンツから伸びる白く健康的な脚がまぶたに焼き付いていた。
地獄だ。生殺しだ。おお神よ俺を救いたまえ。
汚い台所に立って包丁を出し、リンゴを剥くイト子の後姿に目が釘付けになってしまう。
す・・・スタイル良いなぁ・・・お尻、柔らかそうだなぁ・・・
小さな肩、抱きしめたら折れそうだな・・・
次のページへ続く
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