何の気なしにひょいと避けて進んでいくと、後ろの車がそれに乗り上げたような音、そして何かにぶつかった大きな音がした。
後ろを振り向くと、イノシシの死骸を避けるためにDQNカーはガードレールの方にハンドルを切ったみたいで、レールを大きく曲げ、その後ろにあった木に激突してエアバッグが開いているのが見えた。
イノシシの死骸はバンパーのとこに引っかかってエグいことになってる。
警察と救急に通報したが、山の中でだいぶかかるという。
DQNカーはドアが歪んでいるようで、外からはドアが動かず、中から窓を叩く腕は見えるが、スモーク貼っていてよく見えない。
どうしようも出来ずに待つうちに、気づけば窓を叩く手が動かなくなっていた。
煽られてる時は、バーカ、死ねとか思ってたけど、まさか本当に死ぬなんて。
今まで生きてきた中で一番衝撃的だった。
未だに夢に見ることがあるくらいだ。
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